��詩集��･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･【ふたしか】


白の世界に
あったかいものなんてないと思ってた。

だから僕は
雪の下で眠ってた黒を足した。

平らな世界ほど
不安定なものはないと思ってた。

だから僕は
たくさんの歪みを好んでいた。


きっと何年経っても
僕から流れるものは
汚い血だと思う。


いびつな傷跡だけが
腕に残って

黒い肺からは
煙しか出ないと思う。


でもそれでいい。



その空は曇っていくだけでいい。


それが僕にはあったかいから。



喪服を着た人だけが
死の冷たさを知ってることは
どれだけの人が気付いてるだろうか。



青いはずの空が黒いことに
どれだけの人が気付いてるだろうか。


きっと有でも無でも支障はないだろう。

それなら僕は知る方を選ぼう。


大きな明日を
空気で感じられるように。

重いベース音を
身体で感じられるように。


あったかいものに
包まれるように。



例え答が
間違っていても。


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