��詩集��･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･ｰｰ･【つきのよる】


黒い空に
白いひっかき傷が目立つ。

白い肌に
赤いひっかき傷が目立つ。

小さい雨粒は

涙と混ざって消えた



冷たい水は傷にしみたけど

人の温もりはもっと傷にしみた。




いつまでも渇かなきゃいいと思うの

雨に濡れた地面が





足取りが重くなる意味を

求めたかったから







今日も月は光っていました。


300円の傘は

役に立たなくて



またあたしに雨を降らせました。


ビニール傘の奥に


滲んだ月が爪痕を残してました。


自分の腕に爪を立てたあたしは




人の優しさを涙に変えました…




いつまでも変わらなきゃいいと思うの


きみの笑顔が






虚しさが支配する意味を


無くしたかったから




冷たい水は心にしみたけど

人の温もりはもっと心にしみた。




この場所にはきっと…



誰もいない

三日月がまた笑う






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